23 July☺ lazy diary 14

 

 海の日が終わっていた。

 本来、夏と呼ばれる7月だが今年は一味も二味も違う。暑さの心配なんぞつゆ知らずみるみる日を追い勝手に下旬へと変わった。夏至はいつの間にか過ぎ、海開きもせずに海の日が終わった。

 高校生の私ならば7月23日、「いよいよだ」と明確に夏休みを意識し始め、浮足立っているだろう。しかし、大学生4年、23歳を目前に私は迫る課題ラッシュと卒論にビビっている。小学生のころからどうしても宿題がすぐに終わらせられなかった。なぜかはわからない…。夏休みの課題然り。そして、今の私も、課題にビビっているだけで何もしていない。

 

 暑くなりはじめ、セミの羽化を感じる7月。誕生月につき、誰かから何かをもらえるボーナスチャンスがあるかもしれない7月。夏休みに色めきだつ7月。私にとって7月は他の月よりもずっと特別だ。夏が好きだからというのも大きな理由の1つだ。

 わたしは夏が大好きだ。いちばん好きな食べ物にスイカをあげるほど好きだ。ツイッターネームを「夏子」にしていたほど好きだ。そうめんを食べるのを冬から待ちわびているほど好きだ。とにかく夏が大好きだ。冬には夏を思う。凍える両手を見ながらじりじりと日焼けをしていく自分を想像する。春にも夏を思う。だんだんとしばれる体がほどけていって、より暑い日をいつかいつかと想像する。秋にも夏を思うものだ。ふと涼しい風あびてまた1年後かと寂しくなる。

 

 しかし、今年は何もない。ファッキンコロナのおかげで外へ出て季節を楽しむ余裕もなければ、いつになったら梅雨明けするんだというような天気。おい、いいのか。7月終わるぞ。このまま8月に入るつもりか。8月は、お盆という一大イベントのあるでかい夏の祭り月だ。7月は言ってしまえば余興だ。こんなもんでいいのか7月。あと一週間ある。まだ巻き返せるぞ。こんな寂しい余興で8月がきてくださると思っているのかよ。多分くるんだけど、たぶん待ってりゃくるんだけど。だって8月楽しみだもん。こんなにさみ~7月嫌だもん。早く暑い夏を感じたいし。そのためにはやっぱり8月だし。8月って学生は丸1か月休みだし、会社員だって一週間とか休める場合あるし、アイドル的な存在だと思うのよ。みんな好きだと思うの。暑いの嫌でも、8月なかったらみんな嫌だと思うんだよね。だから8月はくるんだよ。アイドルは裏切らないもん(もし裏切られたというのなら、それはヲタクが理解していた”つもり”だっただけだ)。そこで、もう少しだけ7月に頑張ってもらいたい。どうにかしてほしい。夏の準備したいもん。今ね、6月でしたー!ドッキリ大成功ー!て言われても全然それを信じるもんね。7月よ。たのむから夏、みせてくれ。

 

 私の嫌いな言葉の中に「冷夏」がある。夏と見せかけて夏なんかじゃないんだそれは。違う名前をつけてくれよ。夏を語んな。とすら思う。しかし、友人は好きな言葉に「冷夏・暖冬」をあげる。情緒もない寂しい奴だ。夏は暑けりゃ暑いほどいいし、冬はまあ適度に寒い方がいいんだよ。今年は冷夏かもしれないという噂を耳にした。お天気予報見ないからあれなんだけど、もうそういう予想とかって出てるのかな。

 海にも思い切り入れない、山にも思い切り登れない、どこかでいろんなことを心配して生活する。「家に居ること」がこの夏のアツい過ごし方にならないことを祈るばかり。(と言いつつ、1万5千円分の家で読むものをアマゾで買った。)

 

 いよいよ、夏を始めたい。扇風機をつけてもぬるい風しかこないあの憎めない夏に会いたい。もう待てない。だって大好きなんだもん。

 だからとりあえずは「おれの夏」をはじめます。